2023/12/09

トリプルファイヤーと踊ってばかりの国のライブへ行った。私は音楽に詳しくないし、さほど好きでもないのかもしれない。だが音楽に救われる場面が何度もあった。でもそれが音楽なのかどうかは私にはわからなかった。音楽と言っても私は詩を重要視していて、どちらかというと手ぶらで持ち歩ける本のようなものだった。坂本龍一が曲を聴いても詩が聞こえないとラジオで言っていたのを聞いてもったいないなと思った。だがここ最近で音の深さというか音に乗った感情みたいなものがわかるようになった気がしている。それはきっと他人にわかるようなものでもないし話すことでもないだろう。友人に教えてもらった数曲にインストミュージックがある。私はそれを聴いて踊った。悲しいときは泣いた。音楽とはなんでもない、世界なんて救えない弱者の武器なのかもしれない。太田光が音楽家は武器の代わりに楽器を持ったと語った。何かに影響されてばかりで少し抵抗はあるが、私はその通りだと思った。何かに希望を持って歩み続ける姿は素晴らしく愛おしい。その居場所を見出すのも人の勝手だ。宗教のようなものかもしれない。それでも多数の人間と同じ方向を向くことはそこでしか味わえないし、巡り会えた奇跡だ。平和を奏でてくれるバンドに私は感謝する。愛している。